前回「中級:ブラシでのコンピング」であらわになった「レギュラーグリップ」への疑問について考えてみましょう。これにて右手の「マッチドグリップ」の理解もより深まるでしょう。こういう一連の「紐付け」「理解」「応用」などはドラムを進化させるコツでもあります。
最大の敵!
そう、「最大の敵!」とはなんでしょうか?
それは、「偏見」「思い込み」「勘違い」です。なぜここでこんなことを言ってるかというと、
「ドラムは叩くモノだ!」と思ってませんか?
「俺は違う!」とか思ってませんか?
正直に言って「習いに来る生徒さんたちのほとんどがこの状態です。」
まずはこの状態を少しづつ変えていきましょう。「改変」と言った方がいいかもしれません。
実際にこれは随分な「時間」も「労力」もかかります。「上っ面の理解」だけでは実は「体」の方は「改変」されてなかったり、「わかったつもりになっていた」という状況の場合が殆どです。
ならばどうすれば良いか?
「自分はまだまだわかったつもりになってるだけかもしれない。」と常に思っておくことです。
これ、結構大事です。わざわざ意図的、意識的にこう持っていかないとなかなか大変です。わたしも常々意識してます。
では、実例
「叩く」となればこの「レギュラーグリップ」なるものは、その「構造」。おかしすぎませんか?「客観的」にみても・・・
まずは、そこから考えてみると実際、進歩は早くなります。これ間違いなしです。
またまた小言っぽくなってしまいましたね。
こういうのは「そういうモノ」なのかも知れませんね。
では動画はこちら
基本形
ハッキリ言ってこの複雑な持ち方。どうしても「人それぞれ」になります。なので「形」だけで覚えようとしても少々無理があります。そこでまずは、「訓練」とともに「基本形」を見出していきます。
1、ポジション
スティックの1/3ぐらいの場所を手の「人差し指付け根」の「骨のでっぱり」が切れるところあたりに「乗っけます」
この支点が、前すぎると「チップが下に落ちない」。後すぎると「跳ね返ってこない」となります。
親指の役目
親指の役目は(実際にはいろいろある)大きく2つとしておきます。
そのうちの一つ目を上手く使えていない人が多いです。動画を参考にして下さい。
「初速」はあえて右手のスティックで行い、手首の余計な動きが入らないようにします。
A動作
- 右スティックを使いチップ部分を上に持ち上げます。
- 右スティックを外します。左スティックは「落ちます」
- 一連の動きで手首は動かさずに。
- 跳ね返って来たスティックを「親指」で受けバウンドさせます。
- タイニングよくリバウンドを取り
- これを「維持」します。
感覚は「バスケットボール」の「ドリブル」です。
一つ目の役割それは「リバウンド調整」です。
コツは「親指の位置」にあります。
人差し指よりも前に位置しています。
真上だとそれ、握ってませんか?
スティックは「乗っかてるだけです」
これを十分に訓練して下さい。そして無意識でもできるようになったら、「初速」も左手で行いますが、その前に
B動作
- 「ホールド」します。そして
- 手首を回転させてスティックのチップ部分を上げて「位置エネルギー」を持たせます。
- 「離すだけ」でスティックが落ちるようにします。
- 「離します」と同時に手首も戻します。
- その時親指が「離れている」「離れたまま」の状態です
- チップ部分が下に落ち、自然に何回かバウンドします。
この一連の動きを訓練します。
もう一つの親指の役割「ホールド」なのですが、多くの方が「ホールド」しっぱなしになっています。
「バスケのドリブル」をしようとしているのに「掴みっぱなし」で「手からボールが離れません!」といってるようなものです。
前項目の「叩く」という意識を改める!
少し理解できましたでしょうか?
A動作→B動作
では、この二つの動きをつなげましょう。
ちゃんと2つの動作を理解しましょう。
動画参照!
できましたか?
実は「リバウンド」に関しては「マッチドグリップ」よりこちらの方が理解しやすいようですので、これを右手の「マッチドグリップ」に応用してみましょう。
薬指
次は薬指です。
B動作をします。
自然と数回跳ね返っていると思います。
四回「トントントントン」となりましたら、「薬指」と「親指」で「ホールド」します。「握る」ではなくスティックの跳ね返りを「止めます」
軽く「ホールド」です。
薬指の役割は
「ホールド」と「下に行く運動の制御」です。
次に三回で「ホールド」しましょう。
しばらく慣れましょう。
十分慣れたら、今度は二回で止めましょう。
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・
これが「ダブルストローク」です。
「2度目を打つ!」なんて思ってるからできないのです。
「二回で止める。」です!
人差し指と中指
ここまではできている人も多いのですが、この2本の指がおろそかになってる人の多いこと!
気をつけてください。
「上に行く動作の制御」なのですが、この指がおろそかになると
「上に行く動作の制御」を親指に頼ることになり、結果 握り込んでしまう。という状況に陥ってしまいます。
「人差し指」が1
「中指」が2
という感じです。動画参照
手首の回転
「ブラシ」の項目で手首の回転の話が出ましたが、そちらとあわせて見ると良いかと思います。リンクを貼っておきます。
注意点
よく定位置での手首の角度が
「掌が上を向いている」人が多いですが、これは「既に振り上げ終わっている」「手首の位置」です。ていい位置は「掌は壁を向いている」です。
動画参照。(こればっかだけどしょうがない・・・・)
うっ!サンダルで申し訳ない・・・はっはっは
今回はここまで
今回はここまでとしますが、
「グリップについて」という動画があります。
「言葉で理解する」はある意味「危険性」があるのでこのような動画を撮ってます。
参考にしてみて下さい。決して「大道芸」ではないのですよ!
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